2020年2月27日木曜日

リーマンショックの株価の動きから、株価暴落の対応を学ぶ!

 

■ 相場好調時こそ、株式市場の歴史から学ぼう!

愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。
鉄血宰相と言われた、オットー・ファン・ビスマルクの名言です。

2013年末のアベノミクス以降、日経平均株価は、右肩上がりに上昇し、いまや2万円台が定着しています。
すっかり相場低迷時期は、過去のものだと思い込みがちです。

しかし、株式市場の歴史を振り返ると、暴騰と暴落を繰り返してきており、その現実から目を逸らしてはいけません。
そこで、今回は、リーマンショック時の株価の動きを振り返り、今後の投資の参考にしたいと思います。

【おすすめ記事】
・リーマンショックでも大丈夫だった。暴落に強い銘柄5選!




【2007年~】株価好調な中にも予兆はあった!

日経平均株価は、ITバブル以来の1万8千円台など好調に推移しました。
でも、そんな好相場のなかにも、今になって思えば、暴落のちょっとした予兆はあったのです。

【6月22日】ベア―スターンズ傘下ファンドがサブプライムローンで大損失
【7月10日】ムーディ―ズがサブプライムローン債を大量に格下げ
【8月9日】「パリバショック」BNPパリバ傘下のファンドが解約を凍結
【8月17日】サブプライムローンへの不安から日経平均が800円超の下落

一方で、大半の人は、まだ、サブプライムローン問題の深刻さを分かっていませんでした。
日経平均株価は、1万5千円台をキープしたまま、2007年の大納会を迎えるのです。




【2008年1月~8月】大暴落へのカウントダウンが始まる!

いよいよ暴落本命の2008年が始まります。
大発会から、日経平均株価は、いきなりの500円超の下落しました。
その後の半月足らずで、約2割も大幅下落するなど、波乱の年に相応しいスタートでした。

しかし、その後の株価は、景気底支えの政策期待もあってか、徐々に盛り返す展開になります。
8月時点では、日経平均株価は1万3千円台と、拍子抜けする値動きです。
まだまだ、ほとんどの市場参加者は、問題の大きさを理解できていなかったのが原因だと思われます。




【2008年9月~】リーマンショック発生、突然やってきた大暴落!

そんな空気が一変したのが、9月に入ってからです。
アメリカ政府がリーマンブラザーズを救済しない方針を決定し、ついに9月15日にリーマンショックが発生してしまいます。

その後、10月28日には日経平均が一時7千円台を割るなど、わずか2か月足らずで、株価は半分になってしまいます。
ただ、株価は一直線に下落しただけではありません。

株式市場全体が疑心暗鬼に陥り、さまざまな噂によって、株価が激しく上下しながら、結果的に大暴落となりました。
金融機関に破たんの噂があれば大暴落しました。
一方で、政府による救済の動きがあれば高騰するなど、株価が激しく変動する恐怖の相場でした。

★日経平均株価の下落率ランキング
【歴代2位】10月16日⇒終値8458円(マイナス11.4%)
【歴代5位】10月10日⇒終値8276円(マイナス9.6%)
【歴代6位】10月24日⇒終値7649円(マイナス9.6%)
【歴代7位】10月8日⇒終値9203円(マイナス9.3%)

★日経平均株価の上昇率ランキング
【歴代1位】10月14日⇒終値9447円(プラス14.1%)
【歴代4位】10月30日⇒終値9029円(プラス9.9%)
【歴代8位】10月29日⇒終値8211円(プラス7.7%)




■暴落後は3~4年間も株価低迷が続く!

リーマンショックの辛かったことは、その株価暴落だけではないです。
その後も、2013年末のアベノミクスが始まるまで、日経平均株価が1万円を下回る歴史的な低迷が続きました。

当時は日本企業を取り巻く6重苦が話題になりました。
超円高、法人税の高さ、自由貿易協定の遅れ、電力価格の高さ、労働規制の厳しさ、環境規制の厳しさと、企業は苦しい状況でした。

投資家にとっても、リーマンショック時の塩漬け株を、長期間保有することで精神的に大変でした。
ただ、今になって思えば、絶好の買い時だったのかもしれません。





■暴落率は個別銘柄ごとに大きな差がある!

僕は、株主優待や配当金を目的に、個別株に投資しています。
リーマンショック時の株価変動をみると、銘柄ごとに大きな違いがあることが分かります。

暴落率の違いから、大きく2つの種類に分けることができます。
1つ目は、自動車などの景気敏感株、リースなどの金融株ですが、これらの銘柄は、大きく下落しました。

★日産自動車
・株価697円(2008/8)⇒株価350円(2009/3)
★オリックス
・株価1258円(2008/8)⇒株価317円(2009/3)

2つ目は、通信株、食品株、日用品株、医薬品株などです。
これらの銘柄は、業績が景気に左右されにくいのが強みで、リーマンショック時にも耐久力をみせてくれました。

★NTT
株価4690円(2008/8)⇒株価3730円(2009/3)
★武田薬品工業
株価5250円(2008/8)⇒株価3400円(2009/3)
★キリンHD
株価1377円(2008/8)⇒株価1042円(2009/3)

また、人気のある株主優待株、デフレ株も、下落幅は、日経平均株価などの株価指数よりも小さかったです。
日本マクドナルドなんて、リーマンショックのなかでも、むしろ株価が上がっていて驚きです。

★日本マクドナルド
株価1444円(2008/8)⇒株価1684円(2009/3)
★サイゼリヤ
株価1090円(2008/8)⇒株価1006円(2009/3)

【おすすめ記事】
・オリックスの株主優待は魅力的だけど、なぜ株価は割安で放置されているの?



■リーマンショックから学ぶこと!

危機の直前までは多くの人が、株価暴落を予想できませんでした。
そんななかで、実際にリーマンショックが発生した後は、2か月で株価は半分に減りました。

さらに重要なポイントは、株価暴落時は、株式市場全体が興奮状態になり、株価は日々大きく変動する大荒れの相場となることです。
こうした状況では、投資家として生き残ることが何よりも大切です。

歴史は繰り返す中で、いつかは分かりませんが、リーマンショックのような大暴落は必ず起こります。
株価下落にドタバタせず、投資家として生き残るため重要となる、3つのポイントをまとめてみました。


【その1】思考停止に陥らず、冷静に行動する!
言葉で言うは易く、行うは難しの典型かもしれませんが、まずは、冷静に行動することが大切です。
株式市場の興奮にあわせて、派手に動く必要はないのです。

特に、株価暴落のさなかに、保有株を全部売却して投資から撤退するのは、最悪の行動です。
投資家として、数年先を見据えた大きなスパンでリスク管理をしたいです。


【その2】追加投資は時間分散が必須だ!
株式市場の暴落時は、絶好の仕込み時ではあります。
でも、追加投資する時にも、絶対に注意すべきポイントがあります。

それは、時間を数年単位で分散して、少しずつ追加投資することです。
株式市場の暴落時には、現金が何よりも貴重なので、その現金が尽きることのないよう、細心の注意が必要です。

株価の底値は誰にも分からないので、落ちるナイフを一気に掴みにいってはなりません。
リーマンショック後も相場低迷が続いたように、本物の暴落時なら、焦って追加投資しなくても、十分に間に合うものです。


【その3】株価を気にしない投資手法を工夫する!
僕は、リーマンショックをきっかけに、配当金と株主優待を重視する投資スタイルに変更しました。
相場低迷時は、精神的に辛いので、それに耐えて投資を継続できる動機づけが必要です。
株価を気にしなくてすむような、投資の工夫があれば、株式市場の暴落時も、楽しく投資と向き合えます。

【おすすめ記事】
・バフェットの名言7選。株価下落の今だからこそ思い出したい。



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2 件のコメント:

  1. HGと申します。他の記事でもコメントさせていただいております。この記事もとても勉強になりました。きびなごさんのスタンスを読ませていただいて、「株を買った翌日にリーマンショック級の大暴落と含み損が直下することを常に念頭に置く(損切するタイミングさえない)」「それに備えた損失回収方法(配当など)」という心構えが良いのかなと思いました。本当にいろいろ勉強になります。

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    1. HG様

      コメントありがとうございます。
      ベトナム株など色んな投資方法を試した中で、僕にとっては、配当金・株主優待目的の長期投資が一番しっくりきています。
      今後とも、当ブログを応援いただきましたら非常に嬉しいです。

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